第15話【入院準備④】「地獄で菩薩に出会った話。」

闘病記(マンガ)

がんになったこと。
それは、本当に死ぬほど怖くて、震えるほどイヤなことです。


それでも、実はがんになってよかったと思えることもたくさんあります。


そのひとつが、「待つ」と言ってくれた人たちがいたこと。
そのことに気づけたことです。


元気だったら、なんということのない一言ですが、
社会に戻れるかどうかわからない自分にとって、
これは思った以上に勇気づけられる言葉。


もちろん、永遠に待ってもらえるわけではないことはわかっていますが、
それでもものすごい励みになりました。

だって、もし治療を終えて生き残れたとしても、
そのとき、生きていく術を活かす場所が無ければ、途方に暮れるしかないので。


特に、戻る場所のことまで考えてくれた彼女には、ただただ感謝しかありません。
これからもぜひ一緒に遊んでほしいので、今後もどうぞよろしく。


他にも、それぞれのやり方でサポートしてくれた友人がいて、
その気遣いにもとても援けられました。
こちらも、今後ともぜひともよろしく。


そうしたことに気づけたことで、わたしの視界は大きく変わったのでした。


次回は……「がんになったら、世界の色が変わりました」です。

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