第30話【治療の中休②】手術の傷跡を、宝物のように思うこと

闘病記(マンガ)

「手術の傷跡は、あたしを生かしてくれた勲章!」
そう教えてくれたSは、しんどいことも嫌なことも鼻で笑い飛ばして自力でキラキラに変えてしまう、最高に魅力的な友人でした。

彼女にそんなふうに言われた後は、脇腹のケロイド状の傷が本当に特別なものに見えて、「なんてカッコイイ傷跡なんだ!」と激しく思ったことを覚えています。

それに、彼女が大切な宝物を見せようと決めた仲間のひとりに、私を加えてくれたことが、ものすごくうれしかった。その瞬間から、私にとっても彼女の傷跡は、彼女を生かしてくれている宝物になったのでした。

だから、わたしのお腹にも30cm近い大きな手術跡が残ったけれど、この傷はわたしにとって、同じく、すごくカッコイイものです。
この先、医療技術が発達してキレイに消せるようになったとしても、絶対に消さないと思います。
それくらい気に入ってます。だって、みんなが助けてくれて、わたしもがんばって、そんなことの象徴なので。

あのときSがくれたキラキラは、20年近くたった今もわたしの中に残っていて、ずっとわたしを助けてくれています。
S、ありがとね。大好きだよ!

次回は「抗がん剤をやることになったので、髪をどうにかしてみた

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