第27話【手術入院⑩】覆水は盆に返らない。手術後の生活制限のこと。

闘病記(マンガ)

体にメスを入れるということは、たとえ病気が治ったとしても、これまでとは異なる生活が待っているということ。
わたしがそのことに気づいたのは、実際に手術を終えてからでした。
我ながら気づくのが遅くてなんだかなぁ、という感じなのですが。

まず、一度開腹手術をすると、当分は腸閉塞が起こりやすくなるんだとか。
そのため、消化の悪いものや食物繊維が多いものは、小さく切って、少量から食べることを進められます。
決して食べてはいけないということではないようですが、注意するに越したことはないようです。

ただ、「当分」がどれくらいの期間なのかは、誰にもはっきりとはわからないようで、
病院側に聞いてみても、「半年」とか「1年」とか「それ以上」と言われることもある様子。
術後どれくらい経ったら腸閉塞のリスクが下がるのか、それは今のところ、誰にもわからないのかもしれません。

他にも、わたしのようにリンパ節郭清をやった人が気をつけなければいけないのが「リンパ浮腫」。
「浮腫」とは「むくみ」のことです。

手脚のリンパ液の流れが滞らないようにして、むくみを溜めないようにしなければならないので、
こまめに手足を心臓より高い位置に上げてみたり、
ウォーキングなど適度な運動をしてリンパ液の流れをよくしたり。
あるいは、締め付けのキツイ衣類や服を避けたり、
長時間湯船に浸かることを避けたり。

わたしは湯船にゆったり使って本を読むのがとても好きだったので、
これが制限されると知って、本当に嗚咽しました……。

手術ができない方からすれば贅沢な悩みなんだと思いますが、「好きなことと引き換えに病気が治るなら、しかたない」とは、やっぱりなかなか思えない。
まぁ……泣いたら「でももう切っちゃったんだし、しょうがないか」と落ち着きましたが。

ちなみに、現在は術後5年以上が経ちましたが、わたしの場合は、ぬるめのお湯にけっこう長時間使っております。
術後3年くらいは「5分以上長湯しない」を守っていましたが、それ以降は徐々に様子を見ながら、お湯に浸かる時間を延ばしました。
おかげさまで今のところ問題はありませんが、リンパ浮腫のリスクは何年経ってもゼロにはならないそうなので、こればっかりは自己責任です。
こまめに左右の脚の太さを確認しながら、お風呂で読書を楽しんでいます。おっかなびっくり!

次回は「もやっとしながら、とりあえず退院!」

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